今月のリハーサル

皆さまこんにちは!オーボエの荒井豪です。

緊急事態宣言も延長されてなかなか先が見えず、私たち音楽家にとっても不安な日々が続いていますが、Ensemble WITZEでは1ヶ月に一度は必ず顔を合わせてリハーサルしたり、これからのプロジェクトについて話し合ったり、活動を続けております!

昨日も1ヶ月ぶりに集まって、メンバー全員元気にやっている事を確認し合いました(^^)v

 

 

そして演奏シーンはこちら!(ちょっと地味ですが…)

 

 

やっぱり5人揃って演奏する時間は、最高なのです!

さて、もしかしたらオーボエ奏者の皆さまはお気づきかもしれませんが、私が手に持っている楽器は普通のオーボエではなく、ウィンナオーボエです!

ウィンナオーボエは一般に演奏されているフレンチオーボエとは違い、ジャーマンボアと呼ばれる太い内径を持つ、ドイツ系のオーボエの歴史を汲んだオーボエです。今ではオーストリアの中でもおそらくウィーンでしか演奏されておらず、なかなかお目にかかる事はできません。

私は普段から色々な種類の古楽器を演奏するので、以前から所有していたウィンナオーボエもWITZEで吹いたら面白いのではないか?と思い、今回のリハーサルで登場させてみました!

こちらがその楽器です(フレンチオーボエとの比較):

 

Hermann Zuleger (1885–1949)のオーボエで、およそ1920年頃に作られた古い楽器です。(このような古いウィンナオーボエは歴史保存の為にウィーンの協会が所有するケースが多く、このように日本にあるという事自体、とても稀な事なのです。)

ウィンナオーボエの特徴でもある、多くの倍音を含んだ柔らかい音色と、太くストレスのかかっていないキャラクターが、アンサンブルの中でとても良い効果を生み出すことが分かり、ぜひWITZEの演奏会でも曲によっては登場させようと思いました!

 

ちなみに写真に写っているもう一本の楽器も実はレアな物で、William Lym (1895-1964)製のオーボエです。
こちらはアメリカ・ロサンゼルスの楽器で、1950~1970年代あたりのハリウッド映画などで、スタジオミュージシャンが好んで使用していたというオーボエです。
明るくもスムーズで煌びやかな音色を持つ、古いフレンチスタイルの楽器の良さが感じられ、最近のお気に入りです!

こちらも日本で吹いている方はまずいらっしゃらないだろうと思われ、世界的にも大変珍しい楽器です。

この楽器については、ぜひこちらのページをご覧ください!
https://go-arai.com/archives/1202

 

いずれにしても、皆さまに聴いて頂ける日が1日も早く来ることを、心から願っています!

* オーボエ:荒井 豪 *